野菜生活のすすめ・なす


「なすの特徴を生かしておいしく食べよう」


<分類>

ナス科ナス属

<旬・産地>

1年を通して出回っていますが、夏~秋にかけては露地ものが、冬から春にかけてはハウス栽培が中心となります。高知県・栃木県・群馬県・茨城県・埼玉県などが主な産地です。

<選び方>

ヘタはピンとしてみずみずしくトゲがとがっているもの、実は濃い紫色(いわゆる『なす紺』)で皮にハリとツヤがあり、ふっくらと丸みを帯びて大きさに見合う重みがあるものを選びましょう。傷やしわがあり、茶色く変色しているものは避けましょう。

<保存方法>

ほとんどが水分なので、時間がたつほど水分が抜け、鮮度が落ちてしまいます。また、低温に弱く、冷やしすぎると中が黒ずんできます。そのため、ポリ袋に入れて涼しいところに保存し、2~3日で使い切るのが望ましいでしょう。2~3日以上保存する場合は、冷蔵庫で保存しましょう。

<栄養の特徴>

カリウムや食物繊維を含みます。
なすの皮の紫色はナスニンというアントシアン系色素です。また、アクのもとはクロロゲン酸で、いずれもポリフェノールの一種です。ナスニンは水溶性で、水につけたり、煮たり、茹でたりすることで変色または退色します。

<おいしい食べ方>

焼く・揚げる・炒める・煮る・漬けるなどさまざまな料理に使うことができます。油で調理すると、なすの甘み・まろやかさ・皮の色の鮮やかさが際立ちます。ただし、油を吸収しやすいので、気になる場合は、少なめの油で表面に焼き目をつける程度にするか、蒸すなどの調理法がおすすめです。

<トピックス>

インド原産で奈良時代には日本に伝わり、現在日本各地で地方色豊かな品種があります。加熱調理全般に合う「米なす」・「賀茂なす」、焼きなす・炒め物に合う「長なす」、漬物に合う「小なす」、渋みがほとんどなく生でそのまま食べられる「水なす」などがあります。形は丸・卵形・長形など、色は濃い紫色・白・青・黄色などさまざまです。

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